| 「美味しい不味は口しだい」という表現があります。それでも万人がほぼ認める“美味しさ”はあるのですが、私はそれをどのように確信して来たかと云いますと、ひとえに「食べ比べ」でした。
例えば、皆さんもよくご存知の「巨峰」を色々食べてみると、少し酸っぱい、水っぽい、甘ったるい、など千差万別の味がします。どれが本来の味なのでしょうか。答えは「コクある濃厚な甘さ」です。味の相違は実に栽培者の上手下手で決まるのです。
ところで現在「種なし巨峰」「種なしピオーネ」というのをよく見かけますが、美味しいのでしょうか?私の栽培した結果では、残念ながら「NO」です。これらは成長ホルモンにより実をつけさせる関係で老化しない。熟すという老化がないと果実は糖を貯えないから、それがそのまま味に関係します。自然界では果実を食べに来る野鳥に“糖”を与える代わりに、種を運んでもらうようにできています。甘さの違いは「種なし」「種あり」を食べ比べたときにハッキリ分かります。こうした理由から私は、種なし葡萄を作るつもりはありません。ひたすら美味しい極上の品にこだわりつづけます。
もう一つ「美味しい葡萄」の条件があります。それは、“甘さの中にあるうま味”です。この違いに気付くにはグルメになって「学習」するしかありません。経験を積むしかないのです。でも「こんな美味な葡萄があったのか!」という感動的な出会いが待っています。
自分の味覚のレベルアップをし、私の思う感動の味を多くの方々に味わってほしいのです。
「紅巨峰」は、そんな使命を果たすべく誕まれてきた素晴らしい葡萄だと確信しています。
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